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科学的な記憶術

科学的な根拠を基にした記憶術

 

 

 

前回は記憶のメカニズムについて解説しましたが、今回はそれを基にした科学的な記憶術について解説します。

 

メディアやネットではよく「ああしろ」「こうしろ」と、方法だけを教えていますが、あれについては疑問があります。

というのも、人は脳の作りが千差万別でみんな違うのです

脳が違えば覚え方も違ってきます

ある人には「エピソード記憶がいい」とか、ある人には「意味記憶がいい」など、それぞれに覚え方があります

ただ「エピソード記憶がいい」と言われても、その根拠がわからないことにはほんとにその人にとってそれがいいのかどうなのかはわかりません。

 

この記事ではそれを踏襲しつつ、応用の利く記憶術について解説します。

前回の記憶のメカニズムを踏まえたうえで読んでいただけると、より納得感が出ると思います。

 

ホルモンを理解して記憶力アップ

記憶とは細胞レベルで行われるので、脳内環境とホルモンの調整によって効率は変わります。

そこで、ホルモンのなかでも特に記憶と関わりのあるものを紹介します。

 

アセチルコリン

エピソード記憶とアセチルコリンは密接に関わっていることが研究で明らかになっています。

それは『事故などの外傷によるエピソード記憶の喪失は、アセチルコリンの投与で回復する』と言われるほどです。

そのアセチルコリンをうまく分泌できれば、エピソード記憶に役立ちます。

 

ではどうやってアセチルコリンを分泌させるかというと、方法は2つあります。

  1. 適度な運動をする
  2. コーヒーを飲む

 

運動はあくまで軽く

少し息が上がるくらいのウォーキングやヨガなどがいいでしょう。

あまりきつい運動をすると、大量の汗をかいて体温が下がり、エネルギーも使うことになるので眠くなったり集中力がなくなったりしますので避けましょう。

また、軽い運動では認知能力や集中力があがるとされているので、さらに効率的にパフォーマンスを上げることができます。

 

コーヒーを飲むことでもアセチルコリンを分泌できるので、勉強や作業前などに飲むといいでしょう。

さらに、コーヒーにはアデノシンを抑制する効果があります。

アデノシンは、アセチルコリンの分泌を抑制するのでここでは大敵です。

 

ドーパミン

ドーパミンはワーキングメモリへの影響が強く、特に入力系(記銘・維持)に効果的です。

ドーパミンが海馬で分泌されることで、記憶の保持がよくなります。

 

ドーパミンはポジティブなホルモンで、笑ったり新しいことを体感することによって分泌されます。

そのほかにも、好きな音楽を聴いたり、小さな目標を達成することでも分泌されます。

音楽を聴きながら作業をする人もいますが、逆に集中できなくなる人もいますので、そういう人は作業前に10分ほど好きな曲を聴いてから始めるといいでしょう。

また、作業を区切って目標を立てることで、達成した時の小さな快感がドーパミン分泌につながりますので、分割できる作業の時には小さな目標を作ると効果的です。

 

オキシトシン

別名『幸せホルモン』や『絆ホルモン』などと言われています。

このホルモンは記憶の定着に効果があるとされており、これが海馬で分泌されることで長期記憶をよくします

 

別名のとおり、このホルモンは人とのスキンシップをすることで分泌を促します。

人と会う、話す、触れ合うなど、直接人と触れ合うことで分泌されるのですが、人に親切にすることも効果的とされています。

進んで人に親切にしましょう。

 

五感を活用して記憶力アップ

脳には大脳辺緑系と大脳新皮質という場所があり、大脳辺緑系には記憶の中枢である海馬があり、大脳新皮質には五感を司る部位があります。

記憶というのは大脳新皮質で集めた情報を海馬へ入力することで行われます。

五感を刺激すれば、その入力作業をスムーズにすることができるので、五感を活用すれば記憶効率を高めることができるのです。

 

嗅覚を使って長期記憶と想起力をアップ

五感の中でもっとも記憶に効果的なのが香りです。

香りには、長期記憶の定着(維持)と思い出す力(想起)を高める効果があります。

匂いを嗅いだだけで、過去にその匂いを嗅いだ時の情景が思い浮かぶことはないでしょうか?

これはうまく想起されている例です。

実際には思い出すときに匂いを嗅ぐ必要はないのですが、匂いそのものが大脳新皮質を刺激するのです。

 

そこで、実際に記憶には効果的な匂いというものがあります。

ローズマリー、ティートリー、バジル、シナモン

これらの匂いの芳香剤を近くに置いておくと、記憶の定着に役立ちます。

 

また、香りは記憶力だけじゃなく、集中や疲労回復にも効果的なので積極的に取り入れましょう。

 

触覚を使って長期記憶を定着させる

記憶をするときに、肌に何かが触れていると記憶力がよくなります。

たとえば英単語を覚えるときに、単語帳の文字を指でなぞりながら音読すると長期記憶に定着されやすくなります。

 

ほかにも、裸足で床に直に触れることでも記憶効率はあがりますし、皮膚温度が下がり眠気も飛ぶほか、集中力もあがるので一石三鳥です。

 

 

 

嗅覚や触覚のほか、視覚情報を減らして集中力を高めることで記憶効率がよくなったり、ガムを噛みながら記憶するという方法もあります。

いずれも集中力と密接に関わっているので、以下の記事も参考にしてみてください。

 

睡眠を活用して記憶力アップ

睡眠の質を高めて記憶効率をあげる

脳は寝ている間(主にノンレム睡眠時)に情報の整理をして、想起しやすい長期記憶を定着させます。

それほど睡眠は記憶にとっては重要なのです。

 

また、海馬はストレスに弱いという性質があり、眠気を我慢しつづけるとそれがストレスになり記憶効率が下がります。

 

睡眠のメリットは以下の通りです。

  • 想起しやすい記憶を定着させる
  • 脳内環境が整い日中のパフォーマンスが上がる
  • 記憶と想起がしやすい環境が整うのです。

これらのメリットを吸収するために睡眠の質を高めましょう。

睡眠についての記事は以下にまとめてありますので、参考にしてみてください。

https://sirotokuro.com/category/self-management/sleep

 

寝る前の15~30分を活用する

ベッドに入って寝る準備をすると、うとうとした状態になりますよね?

この時の脳の状態をシータ波といいます。

このシータ波が優位になっている時には海馬が活性化し、非常に記憶しやすい状態なのです。

なので、寝る前のうとうとした状態の時を活用するといいでしょう。

 

 

しかし、寝る前だけじゃなく自由にシータ波を出せれば最強だと思いませんか?

実はシータ波は意図的に出すことができます。

方法は2つ

  • 好きなことをする
  • 軽い運動をする

 

好きなことに夢中になると「もうこんな時間だ!」ということがあると思います。

時間を忘れるほどに集中して夢中になっている状態を「フロー状態(体験)」「ゾーン状態(体験)」などといいます。

これに近い理屈で、とにかく夢中になれるようなことを習慣化していると、シータ波を優位にさせやすくなります。

 

軽い運動でもシータ波を出すことができるので、ストレッチやヨガなどが効果的です。

あくまで軽い運動であって、激しい運動をすると逆効果になるので注意してください。

 

 

 

ここでは睡眠について触れましたが、瞑想でも同じような効果がありますのでぜひ活用してみてください。

 

その他の記憶術

ワーキングメモリの記憶術(一時記憶)

ワーキングメモリの限界は3~7個なので、これをうまく使うことで作業効率が高まります。

たとえば『123456789012345』という15桁の数字があったとします

これを『12345』『67890』『12345』と3つに分割して覚えると覚えやすくなります

 

ほかにも分割して語呂合わせで覚えることでも覚えやすくなるので覚えておくと役に立つでしょう。

 

また、ワーキングメモリは使うことで鍛えることができます

神経衰弱のようなワーキングメモリを使う作業や、マルチタスクをするとどんどん鍛えられます。

ジョギングなどでいつも新しい場所を走るなどすれば、自然とマルチタスクが誘導されて、ワーキングメモリを鍛えるのに効果的だともいわれています。

 

ワーキングメモリは衰えるとどんどんマルチタスクができなくなっていくので、日々意識して鍛えましょう。

 

エビングハウスの忘却曲線を活用して記憶力アップ

20分後に42%、1時間後に56%、1日後に74%、1週間後に77%を忘れる

つまり、これに沿って覚えれば理論上は忘れにくくなるわけです。

具体的に言うと、記憶した日から翌日の朝、3日目の寝る前、5日目の寝る前、7日目の寝る前、1か月後の寝る前に記憶すれば確実に長期記憶に保存されます。

 

20分の筋トレで記憶力アップ

筋トレをすると記憶力が10%高まると言われており、記憶には非常に効果的です。

具体的には血流がよくなり、テストステロンが分泌されるなど、脳内環境を整えて記憶効率があがるのです。

 

特に運動で効果的なのはエピソード記憶です。

なので、五感と合わせて活用しましょう。

 

朝時間を活用して記憶力アップ

朝起きてから2~3時間は脳のゴールデンタイムです。

起きるとセロトニンが分泌されはじめ、交感神経が優位になるならです。

さらにこの時に太陽の光を浴びることで、セロトニンの分泌が加速します。

セロトニンが分泌されることで集中力があがり、記憶効率を高めるのです。

 

さらに腹式呼吸も取り入れるとセロトニン分泌の助けになります。

 

血流をよくして記憶力アップ

脳に血液を送ることで脳内環境が整います。

集中力でもまったく同じことが言えるので、血流は非常に重要な要素です。

今までも血流をよくする方法にふれてきましたが、ここではそれ以外の方法を紹介します。

 

  • 足をマッサージする
  • 姿勢を正す
  • 呼吸を整える

 

まず、足にはたくさんの血液が流れています。

足の血流をよくすることでカラダ全体の血流がよくなるのです。

そこで、足をマッサージしてあげることで脳へうまく血液を送ることができます。

 

姿勢を正して呼吸を整えることも血流に関係していて、猫背のまま作業をしても集中しにくかったり、呼吸が浅いと血流が悪くなったりします。

なので、背筋を伸ばして顎を引き、まっすぐの姿勢を保ちましょう。

呼吸はなるべく深く、そして一定のリズムを保ちましょう。

 

インプットの前行動

インプットを始める前にはアウトプットのことも考えておきましょう

そうすることで想起しやすくなり、さらにそれが目標となり記憶効率が上がります。

『この情報を何に使うのか』を少しでも考えておくことで記憶効率は変わります。

 

まとめ

ここまで読んでみて、「記憶ってこんなに深いんだ」と思った方もいるのではないでしょうか?

記憶はただ覚えるだけじゃなく、思い出すまでが重要なのです。

『思い出すことで記憶される』ということも覚えておいてください。

 

 

記憶とは脳で行われるものなので、集中力とも深い関わりがあります。

集中に関する記事も書いていますので、そちらも参考にされてみてはいかがでしょうか。

 

記憶はとても奥が深いので、まだまだ記憶術などがたくさんあります。

情報をまとめ次第また更新していきますので、よろしくお願いします。

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